有馬記念が終わりました。
ご存知の通り、断トツの1番人気、アーモンドアイが完敗しました。
上位人気が馬券に絡んだので、馬券的には荒れた結果にはなりませんでしたが、彼女が負けたことはかなり衝撃的でした。
僕は、競馬を馬の勝ち負けで予想していないので、レース結果にとやかく言うつもりはありません。
ここで、「アーモンドアイが負けると思っていた」みたいなことを書くと、僕がとやかく言われるので、勝ち負けでなく、彼女の人気(オッズ)について触れてみたいと思います。
単勝1.5倍
確定オッズでアーモンドアイは単勝1.5倍でした。
個人的にはレース前から、1点台は間違いないだろうと思っていましたし、これまでのレースぶりを見ると、もう少し下がっても不思議はありませんでした。
おそらく、中山競馬場が初体験であったこと、海外遠征を発熱で回避したことで少しオッズを戻したかなと思います。
それとこれだけ強い馬は、馬券的に「負けてほしい」馬にもなります。
彼女が勝ってしまうと、現実的な金額の配当にしかならないので、予算の少ない馬券購入者は、大金をつぎ込めない分、他の馬で夢を見ようと思うでしょう。
まあ、どちらにしても、G1馬が11頭も参戦しているレースで1点台なんですから、彼女の人気の高さがうかがえます。
単勝1.5倍だと3回レースをして2回勝ってトントン
単勝に限って言えば、3回同じレースをして最低でも2回は勝つという評価です。
しかも大半がG1馬相手というレースでです。
もちろん「一番強い馬はどの馬か」となれば、彼女が断トツでしょうが、これだけ人気になるとさすがに買えません。
もう一回同じレースをすれば勝つかもしれませんが、レース中の不利やアクシデントを入れても、単勝1.5倍の評価以上に実力のある馬なんてそんなにいるものではないでしょう。
人気過剰になる理由
アーモンドアイが強い馬であることは間違いありませんが、単勝1.5倍の評価になると、実力と評価のバランスでは評価側に偏りすぎです。
評価はいろんな材料でされますが、彼女の場合はほとんどの材料でマイナスになりません。
戦績はこれまで大半が勝ちで、3着を外していません。
3冠牝馬です。
破格のレコードタイムで牡馬相手に完勝したレースがあります。
海外でも勝っていて、関係者の評価も抜群に良いです。
騎手もリーディングトップです。
素人目線でもこれだけ勝ちそうな材料を持っているので、多くの人が彼女の馬券を買うことになります。
それと、大きな材料としてメディアの存在があります。
彼女は競争成績ももちろんですが、「華」のある馬でもあります。
特定の馬に肩入れするつもりはないでしょうが、どちらかといえば彼女の「勝ち」を煽るような記事も多くなります。
「アーモンドアイ、満を持して登場!」
「勝ってG1、7勝目、歴史的名馬に並ぶ」
「ルメール騎手絶対の自信」
とかなんとか。
こうなると、彼女の馬券は必要以上に売れる為、結果的にオッズが下がり、実力よりも過剰に馬券が買われます。
勝ち馬を予想する上でのプラス材料は馬券的にはマイナス材料
「勝ち」を予想する上でのプラス材料がこれだけ揃ってしまうと、もう、この馬の馬券は買えません。
統計的な傾向に加えて、彼女の「華」のあるイメージがアナログ的な評価も手伝って、馬券は超が付くほど過剰に買われます。
「当てる」なら、当然買うべきで、実際に当たる可能性も一番高いと思います。
でも、欲しいのは「お金」です。
単勝1.5倍のレースに大金を使うなら、長期でパチスロを打ったほうが低リスクで確実です。
「投資」としてギャンブルをする以上、リスクに見合う見返りがなければなりません。
競馬が「オッズと実力の差の見極め」を唯一の勝ち方とするなら、分かりやすいくらい人気が被るアーモンドアイは、最初の段階で「買えない」馬券になることは避けられないと思います。
おわりに
僕はこのレースをアーモンドアイを外して買ったのですが、結局当たりませんでした。
馬券も取っていないのに偉そうに講釈を垂れてすみません。